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昔の事・今の事

基本noteと言うサイトや、他にキマグレに作ったブログからの転送で、加筆・訂正ありです。https://note.mu/zhou

カラオケビデオの事(1992~3)

 

カラオケビデオの事も書いておこうと思う。

これが、何本撮ったのか、ナニを撮ったのか、いつなのかの記憶が欠落している、唯一思い出せたのが久松史奈の「天使の休息」と言う曲で、調べて見ると1992年の11月に発売されている、と、言うことは僕がカラオケビデオの監督をしていたのは1992年前後の事だと思う。

1日に2曲の撮影だった事、2曲とも同じモデルで撮影する、1曲の中で衣裳を3点着る・・・、演出の注意点として「あてぶり的な事をしない」そんな事を覚えている。

あてぶり的な演出とは、例えば「空を見上げて」なんて歌詞があった時、モデルさんに空を見上げさせる、とか、「花束を投げて」という歌詞で花束を投げさせる・・・とか、歌詞に当てた演出だ。

出演するのは俳優さんではなくモデルさんなので、演技を要求するのはムリで、まあ、漠然と「寂しそうに」とか「笑顔で」「歩いて」「振り向いて」ぐらいの注文しか出来なかった記憶がある。

何回かの撮影はチャン・イーモウの映画のカメラも担当した中国人のチーさんがやってくれた。

チーさんの日本語はイマイチで、伝わったのかどうか判らないけど、キレイな画を撮ってくれたし、映像のつながりをしっかり考えてくれていた。

覚えているのは、モデルさんが歩いていると、ボールが転がってきて、それを拾ってグランドに向かってボールを投げ返す。

そんな場面を何カットか撮ったのだが、撮り終わって数時間後、ふと、ボールが転がってくる、それだけの映像が欲しくなり、チーさんに、さっきの場面にインサートする「ボールが転がってくる」画が欲しいとお願いしたら、影の位置、画面の中にボールが入って来る方向、角度を、なんのためらいも無く決めて撮ってくれた。

こういう場合、多くのカメラマンは「念のため」と、右からボールが来る画と、左から来る画、などなど何パターンか撮る場合が多く、それはそれで、ありがたい事ではあるけれど、今のビデオで育ったカメラマンと違い、フィルムで育ったカメラマンは極力ムダに撮影せず、一発で決めてくれる。

演出料は1本4万円で、撮影1日で2本(2曲)なので、8万円はかなりイイなと思ったけど、撮影は1日でも、打ち合わせに数日、編集も2日ほど、これが2週間ほどのあいだにトビトビで入るので、たいして良くない仕事だった印象がある。

映像の仕事はいっぱいあるなあと思う。